ケートロのゲーム情報局

プレイしたゲームについての雑記やゲームニュースについての考えを記すブログです!パズドラのこともたまに・・・

https://twitter.com/keitorogames

バイオハザードRE4がいかに神ゲーか記す【レビュー】

 どうもケートロです!

 今回は2023年3月23日に発売されたバイオハザードRE4をレビューしていく。

 本作の完成度の高さはプレイしたほぼ全ての人が感じているだろう。その魅力について迫っていくことにする。

 なお、先だって私のチャンネルでレビュー動画をアップしている。画面が少々見づらいものになってしまってはいるが、音声のみで楽しめるものになっているため、是非ご視聴していただきたい。なお、今回の内容と動画で話した内容の多くが重複するが、ネタバレを含むストーリーについての簡単な感想や追加されたマーセナリーズに関する追記を行うのでご了承いただきたい。


www.youtube.com

 

本作の概要

 本作は2023年3月24日に発売されたサバイバルホラーゲームの金字塔「バイオハザード」シリーズの作品である。2005年に発売された伝説的神作「バイオハザード4」のリメイク作で、主人公の大統領専属エージェント、レオンがある教団にさらわれた大統領の娘アシュリーを助け出すために奔走する、という物語である。

 原作のバイオ4はマンネリ化していたシリーズからフルモデルチェンジを果たした作品で、従来の固定カメラ、ラジコン操作からTPS視点に刷新し、ゲームシステムの軸もリソース管理などのサバイバルからアクションへと大きく変化した。また、それまでのTPSに、銃を構える際にカメラが主観視点のようなものになる「ビハインドビュー」を導入したことで、ゲーム業界に革命を起こした。バイオ4はその功績もあってか2005年のGOTYを受賞するという快挙を成し遂げた。(その次の日本ゲームGOTY受賞は2017年のゼルダの伝説ブレスオブザワイルド)

 そんな希代の名作を現代にほぼ完璧な形で蘇らせたのがバイオハザードRE4である。ここから本作の良い点について述べていくが、その中で同じくリメイク作であるバイオハザードRE2を多少引き合いに出す。しかし、私はRE2をストーリーの半分程度しかプレイ出来ていない。RE2のゲームシステムに対する理解が出来ていると考えてはいるが、クリアしていない点についてはご了承いただきたい。

 良い点 完成度の高い戦闘アクション

 TPSの戦闘は言うまでも無く面白い。原作の時点で伝説になっていたわけだが、本作は現代に合わせて大きく進化している。原作に残っていたラジコン操作感は消え去っている。

 RE2はサバイバル要素が強く、弾薬に全く余裕がなかったため、ガンガン敵を倒して爽快感を得ることはできなかった(そういうゲームでないというだけでそれが悪いわけでは全くない)

 本作はアクション寄りのTPSシューティングにシフトしたこともあり、ある程度弾薬に余裕がある。敵を倒すと弾薬クラフトの素材になるガンパウダーや弾薬そのものがドロップすることがあるほか、拾える弾薬も多い。そのため敵をガンガン倒す爽快感を味わうことができる。本作は武器の種類も多いため、それらを使いわけて戦うのがシンプルに楽しい。本作は敵を銃で怯ませると体術を使うことができ、弾薬を節約することができるのもポイントである。この辺りは原作でもそうだったが、体術一撃で倒せるとは限らないようになっていることに注意が必要である。

 また、本作でキーになるのが「ナイフ」である。原作のナイフは弾薬の節約程度にしかならなかったが、本作では耐久値が設定された代わりに非常に重要な立ち位置になっている。先述の通り本作は原作に比べて体術の威力が下がっているわけだが、そこでとどめを刺すために使うのがナイフである。倒れた敵にとどめをさしたり、背後からナイフを刺してステルスキルをしたりすることができるほか、敵の攻撃をパリィで弾くことも出来る。パリィは簡単ではないものの、これまで近づかれたら終わりだったところにこれが追加されたことは大きな進化であっただろう。アクション性が飛躍的に高まっている。

 敵に囲まれるとかなり厳しく、難しさ自体も難易度スタンダードでもなかなかに高めではあるが、だからこそピンチになりにくい位置取りや武器運用など、頭を使うことが重要になっているのは非常によいと感じた。

 良い点 豊富なロケーション

 原作でもあった要素ではあったが、本作のロケーションの豊富さは驚嘆に値するだろう。ただTPS視点で銃を撃ち、敵を倒して進んでいく…というだけではなく、本当に様々なアクションを楽しむことができるのだ。例えば、

・ナイフのみで進むステルスパート

・仲間のルイスとの籠城戦

・船に乗り巨大な魚にモリで攻撃したり探索したりする

・アシュリーを守りながらの戦闘

・アシュリーを操作するパート(後述)

・トロッコに乗りながらの戦闘

 これらメインのゲームプレイとは異なる操作を要求するパートを差し込むのは、近年のアクションゲームの流行りになっていると感じる。個人的に最近遊んだのはベヨネッタ3であり、来るFF16も召喚獣バトルがそれにあたる。この「単純に使えるアクションや技を増やすのではない」飽きさせない工夫は素晴らしく、今後も様々なアクションゲームに導入されていくだろう。

 他にもバイオらしいちょっとした謎解きやミニゲームの射撃場がある上、各種ボスバトルも多彩だ。原作おなじみのボスとの新たな戦闘はやはり興奮させる。特に原作ではQTE方式だったクラウザー1戦目が、ナイフのみで戦うパートに刷新されていたのは感動した。

 良い点 ホラー・探索要素について

 バイオハザードにおいて外せないのはホラーと探索の要素である。しかしながらアクションとホラーはトレードオフの関係にあり、その両立はバイオハザード永遠のテーマになっている。

 原作ではそれまでのシリーズから大きくアクションに振ったことで人気を得た反面、やはりホラーとしては物足りないものであった。RE2はホラーに振った分、ガンガン敵をなぎ倒すような爽快感を味わえるアクションではなかった。

 これらが悪いわけでは全くないが、本作はアクションとホラーを両立しようとする気概を感じた。そもそもにおいてグラフィックが超強化されたことは、怖さや不気味さを向上させている。また、RE2のように暗がりを懐中電灯を使って進むシーンもあり、怖い空気感を演出することができている。

 そして注目しなければならないのがアシュリーを操作するパートだろう。ここの特徴はなんといっても「攻撃できない」ことである(当然エージェントでもない一般の女子大生が銃を使って戦えるわけがない。もちろん。) 人が恐怖を感じるのはどういった時か、と考えると、私は「抵抗できない状況でやばい奴に追いかけられた時」だと思う。この「抵抗できない」というのが重要で、いくら怖いやつが襲ってきても。レオンなら銃で戦えるし倒せるのでそこまで恐怖を感じない。その状況ではお化け屋敷のように驚かせたときぐらいしかホラー要素をだせない。

 RE2では弾薬の数を制限することで、「弾ないのに敵に襲われる恐怖」を生んでいたが、戦えないアシュリーで敵から逃げつつ探索していくのは本当に怖い。このパートだけで十分恐怖を感じれるくらいのものになっていた。暗がりや空気感の作り方、物音の立たせ方などは流石といったところだ。

 加えて、本作の探索要素にも言及したい。本作はRE2のように警察署などの箱庭のようなマップを探索してアイテムを集めるのではなく、一本道に近いプレイフィールになっている。しかし探索の要素もしっかりある。特に注目したいのがトレジャーの要素で、マップ上に隠された宝を探し、手に入れることができる。それらは武器商人のところで売却することができ、そのお金で武器購入や改造をすることができる。この武器強化も他シリーズ作にない本作の特徴であるわけだが、つまりお金は非常に重要である。  

 探索がゲームプレイにダイレクトに影響を与えるほか、宝の位置はマップ上に表示させることができるため、探すのに特段ストレスもない。この探索の要素も面白いものであるだろう。

 良い点 ある程度充実したやり込み要素

 ここに関しては原作から劣化した部分もある(後述)が、本作で触れるべき重要な点だろう。そもそもにおいてバイオハザードシリーズは基本的にクリアまでの時間がそれほど長くない。大体のゲームはクリアに20時間以上かかるわけだが、バイオハザードでは長く見積もっても15時間ぐらいがせいぜいだろう。もちろんそれでも十分な満足感を得ることができるが、バイオは長く遊びたいユーザーに向けてやり込み要素をしっかり導入している。

 その代表例が周回プレイである。クリア後の高難易度モードを遊んだり、その上でクリアランクを高めたりすることで隠し要素が開放され、さらにゲームを楽しむことができる。無限ロケットランチャーなんかが有名なわけだが、本作もその要素はしっかりと継承されている。クリア時間が短いからこそあるリプレイ性こそがバイオの重要な部分だ。無論周回しなくても問題なく楽しめるため、時間がないという方にもおすすめできる作品だ。

 他にも実績の解放や武器の改造などやり込めることはいろいろあるため、ガッツリ遊びたい方も満足できるだろう。

 加えて先日配信されたマーセナリーズも大きなやり込み要素である。これはシリーズおなじみのミニゲームで、時間内に敵を倒してスコアを稼いでいくものだ。プレイアブルキャラはレオンの他にルイス、クラウザー、ハンクが存在し、それぞれ使える武器が異なるほか、ゲージをためると使えるバレットアーツという強化状態も異なる。本編とは異なるTPSアクションを楽しむこともできるため、ぜひ遊んでいただきたい。ルイスを操作できるのは恐らく初であるし、クラウザーは原作マーセナリーズの弓を使う秋ションからナイフ中心の近接戦メインに変わり、デビルメイクライさながらのアクションを楽しめるためおすすめである。

 気になる点 一部原作の要素がカットされている

 ストーリー中で特段なにかがカットされていることはない(はず)だが、クリア後の要素についてはなくなっているものがある。代表的なものはエイダを操作することができる「THE ANOTHER ORDER」である。これはエイダを操作するという新鮮さが味わえるだけではなく、本編を補完するストーリーにもなっていた。原作と本作でエイダの動きも変わっているはずなので、DLCにてぜひ実装していただきたい。原作のマーセナリーズでプレイアブルだったエイダとウェスカーがいないことや解析情報から実装はほぼ間違いないと思われる。加えて原作に登場した某最強隠し武器も復活させてほしい。

 気になる点 ストーリーの説明不足

 本作は原作のストーリーを尊重しながら描写を変化させている。クラウザーとの別れやルイスの設定の変化など、その完成度は非常に高い。レオンやアシュリーを好きにならない人はいないだろう(多分)

 しかしながら説明されていないものや設定が多いのは気になる点だ。特にクラウザーは原作以上にレオンと深い繋がりがあるようにみえるのだが、過去のエピソードがほぼ描かれないので、ユーザーからすると「誰?」となってしまう。RE2未プレイの人が「エイダって誰?」となるのは仕方ないにしても、クラウザーについての描写はもっと細かくてもよかったのではないか。原作以降に発売された作品で描かれたレオンとクラウザーのストーリー「オペレーション・ハヴィエ」も存在が示唆される程度になっている。せっかくクラウザーとの別れがよかっただけに非常にもったいない。この辺りもDLCで補完していただけると嬉しいが出来れば本編中に描写していただきたかった。他の明かされていない設定もDLCや設定資料集で補完があると嬉しい。

 ここまで書いたが、全体的に本作のストーリーのクオリティは非常に高い。特段ストーリーが悪い点になっているわけではなく、そもそもバイオにおけるストーリーはゲームの軸ではない。気にするものでもないだろう。

 まとめ

 本作「バイオハザードRE4」は伝説的な原作のリメイクという難題を見事乗り越え、原作の体験や興奮を現代に完全に蘇らせた。原作ファンはその進化や原作愛に酔いしれ、初見のユーザーも次世代のAAAゲームとして、TPSとして充実した体験を得ることができることは間違いない。ホラーが苦手な方も問題なく楽しめるため、すべてのゲーマーに遊んで欲しい作品になっている。

 是非遊んでほしい。