ケートロのゲーム情報局

プレイしたゲームについての雑記やゲームニュースについての考えを記すブログです!パズドラのこともたまに・・・

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レビュー風感想 スーパーマリオブラザーズワンダー

 どうもケートロです!

 まーた久しぶりになってしまいましたが。「スーパーマリオブラザーズワンダー」を完全クリア(証6個取得、全ステージ完全クリア)したので感想を書いておきます。

 もともとこの記事は自分が数年後に振り返った際に「あのゲームどんなんだっけ」ということが思い出せるように書いているんですよね。なので旬は完全に過ぎてますが書きます。よろしくお願いします。(久々なのでどういう書き口だったかも覚えてません)

 今回は良い点を中心にまとめます。

 過去作からの「ワンダー」

 いわゆるオールドスタイルの横スクロールアクションではあるものの、あらゆる面で本作には「変化」させようとする意志を感じ取れる。

 わかりやすい例として

・本作の舞台がキノコ王国ではなくフラワー王国

・ピーチが攫われずプレイアブル化し、デイジーヨッシーも使える

・デザインを一新、キャラは表情豊かに

・いくつかのステージを好きな順に遊んだりスキップしたり出来る

といったものがあげられる。特にキャラクターへの愛着がわきやすくなり、魅力が増している。

 もちろん本作の目玉であるワンダーフラワーを用いた「ワンダー」もその一つだろう。本作のステージ(余談だが一つ一つのステージが短めになっているのでテンポがよく飽きにくい、探索要素の回収もしやすい)の中に隠されているワンダーフラワーをとるとステージが大きく変化する。土管が動き出したり急に音ゲーが始まったり見下ろし視点になったりマリオが変身したり・・・

 当然一つのステージ内でプレイ体験が思いっきり変化するので新鮮味を味わえる。加えて「ステージのコンセプトからは逸脱していない」点もポイントだ。マリオがステージにいた敵に変身するし、ステージにいた敵がデカくなるし、骨だったものがドラゴンとして復活するし・・・としっかりとした統一感を感じられる。

 それによりワンダーが想像できる部分も(人によっては)無いこともないのですが、全体としてこの「ワンダー」は完成度が高く、横スクアクションに新しい風を吹き込むことに成功したと言える。

 真の意味での「万人向け」

 ゲームバランスは秀逸である。基本的にマリオシリーズは「初心者向け」ではなく「万人向け」が求められる。つまりゲーム初心者がクリアまで遊べるような難易度調整を前提としながら、ゲーム上級者やシリーズファンでも楽しめるように工夫しなければならない。これまでのマリオは段階的に難易度を徐々に上げてきた。その上げ方が秀逸だったからこそ「スーパーマリオブラザーズ」は人気になったわけだ。時代が進み、ゲームに慣れた人が多くなってきてからは、コース自体の難易度をあげて上級者を楽しませつつ救済要素(無敵キャラのトッテンやおたすけブロックなど)によって初心者でも遊べるようにしていた。これがNewマリオシリーズである。

 一方本作では「自由度」によって万人向けを実現している。決まった順番にコースをクリアしていくのではなく、ある程度開けたマップの中でいくつかのコースから選んでプレイすることが出来るのだ。コースのクリアやワンダーフラワーの取得で手に入る「ワンダーシード」を一定量集めることで先に進める仕組み(3Dマリオみたいなもの)を採用しているため、難しいコースはスキップすることができる。コースには難易度が設定されているため、初心者は簡単なコースだけをプレイし、上級者は難しいコースもプレイする、といったオープンワールドにも似た自由度がある。序盤から高難易度のコースにも挑戦できるため、上級者でもダレずにプレイできるのが素晴らしい点となっている。

 加えて後述のオンライン要素もあるため、誰でも遊びやすいものになっている(とはいえ全体的に本作の難易度はあまり高くない。上級者は条件を満たすとプレイできるスペシャルワールドの攻略や完全クリアに挑戦して欲しい)

 ゆるいつながりのオンライン要素

 あまりにも素晴らしすぎるオンライン要素が本作のもはや一番大きいポイントかもしれない。ソウルシリーズからインスパイアを受けたのか定かではないが、とにかく良い。本作では見知らぬ人とオフラインのように4人プレイすることは出来ない。というより相手に直接干渉する(いわば邪魔をする)ことはできないのである。

 本作では同じ時間にプレイしている他のプレイヤーがコースに「ライブゴースト」として出現する。自分がミスしたときにゴーストに触れると復活できたり、アイテムを上げたりできるだけで邪魔にはならない。そもそも「一緒にプレイしてる感」を誰にも迷惑かけずに味わえるだけでも嬉しいのだが、自分がミスしたときに「助けてー」とゴーストに近づいていったり、反対にミスしたゴーストを助けてあげたり、といったゆるいつながりがとても楽しい。オンラインの敷居の高さを完全に克服しながら、その楽しさだけを抽出したようなこのシステムは賞賛に値するだろう。(難しそうな地点の前にパネルが置いてあると嬉しくなる)

 気になる点

 ボス戦はやや気になる。本作はボスのクッパJrもワンダーによって戦い方がワールドごとに変化する。しかしボスがクッパJrのみでバリエーションがない点は気になる(もちろんクッパはいるし楽しい)。同じクッパJrなのにこんなにワンダーによって変化するのか!という驚きを与えたかったのは理解出来るが、ブンブンぐらいはいてもよかったのではないだろうか。

 また、バッジをつけているときにスピンジャンプが出せないのは気になった。これにより操作しにくいことがあった。(個人的にはゾウの鼻アタックとダッシュのボタンが同じなのも気になった)

 気になった点はそれぐらいで、非常に完成度の高い作品である。ロードも長くなく、ボリュームも2Dアクションとしては及第点であると感じた。

 まとめ

 開発者インタビューでもあるが、本作は今までの2Dマリオからの変化が強く意識されており、新たな2Dアクションの基礎を作り上げたといえる。3Dマリオにあった自由度やアクションの多彩さを導入し、完成度の高い作品に仕上がっている。とりあえず誰でも遊ぶべき作品になっていると感じた。

ピクミン4 感想

 ピクミン4をクリアして大体1ヶ月経ちました。そこで忘れないうちに感想をまとめておきます。ちなみに真エンドまで進めましたが完全クリアはしていません。よろしくどうぞ。

 本作で印象的なのは過去作に比べて初心者に優しくなった、ということ。操作や難易度もそうだが、「次になにをすれば良いのか」が非常に分かりやすい。私は2.3をプレイしていたが、こんなに遊びの導線を引かれているイメージはなかった。多くのキャラによる掛け合いが楽しいストーリーと合わせて評価したいポイント。

 遊び自体も増えている。オッチンの成長要素や装備の概念は、もっとオッチンのやる気を高めるために救助を進めたい、素材を集めたい、といった形でプレイする意欲が沸くようになっている。プレイヤー達が過去作より強化されていることで難易度が下がっているのも良い点(過去作が難しすぎたと思うので)。

 相変わらずダンドリの面白さが味わえる(しかも味わいやすい)のに加えて、地下の探索、ヒカリヅカの防衛(タワーディフェンス)、前作のミッションモードのようなダンドリチャレンジなど、ダンドリを活かした様々な遊びをストーリー中に楽しむことができる。前作は本編と分離していたので遊ばなかった方もいるかと思うが、本作はそうならないようになっているのが良い。過去原生生物の復活や初代のプレイフィールを再現したようなモードもあるなど、過去作ファンへのサービスもしっかり行き届いている。

 グラフィックのレベルも非常に高い。任天堂ではやや珍しいフォトリアル的なもので素晴らしいの一言。やり込み要素も豊富と隙が無い。高難易度モードもしっかりある。

 とっつきにくさがあるかもしれないが、とりあえず遊んでみてほしい超良作である。

 

FF16感想

今更ですがFF16の感想をまとめます(忘れないうちに・・・)

ストーリーは全体的に良かった。クライヴを中心として内面の成長も描きつつ、クライヴ達と世界情勢の変化を合わせて描いていくので「ヴァリスゼアという世界」を感じることができる。世界の謎、アルテマの謎がだんだんと明らかになっていく流れに興奮した。

ダークファンタジーではあり、しっかりと人が死ぬ作品ではあるが、序盤以降(特に壮年期でロザリアの町が襲撃されてから)明確に作風が変化するのが特徴。一気に王道ファンタジーになる(仲間が死ななくなる)のは人によって違和感を感じるかも…それはそれとして話としては面白いことは間違いない。専門用語もゲーム中いつでもアクティブタイムロアという用語説明を見れるため把握しやすい。

ストーリー及びこの世界を味わうために超重要なのがサブクエスト。ぶっちゃけゲーム体験としてはそれほど面白くない(バリエーションが少ない、ミニゲーム的なものもない)上にやるメリットがあまり感じられない(機能解放以外の報酬が魅力に感じない気がする)、フラグ立てが分からない(どのクエストをクリアしたら新しいクエストが発生するのかわからん)など問題点も多いが、各サブクエの話が本当に面白い。悲壮感ある世界観の深掘りやメインクエストで登場したキャラを軸とした後日談的話が良く出来ており、このゲームを遊ぶなら是非やってほしい(特に前後編に分かれてるやつ)。世界の解像度も上がり、サブクエ同士の繋がりも感じられるのでおすすめ。

アクションの完成度も高い。2つ目の召喚獣アビリティが手に入るのが若干遅い(ストーリー偏重の弊害)ことが勿体ないが、完成度の高さ、面白さは文句なし。あくまでアクションRPGではあるので多少ガチャ押しでもなんとかなるのも良い点。サポートアイテムによる初心者救済も良い点。個人的にはオーディンが好き。

召喚獣同士のバトルもしっかりアクションとなっており、かつド派手で楽しい。やはりPS5を活かした演出、グラフィックスは感動もので、あまりにも凄すぎる。ガチですごい。ムービー見ればわかる。このゲームはいわゆるムービーゲーで、ゲーム中かなりの割合を占めているものの、全く飽きない。戦闘中にもど迫力のムービーが入り、簡単なQTEによって興奮や没入感も大きく上がる。

RPG要素はかなり削減されており、レベル上げは主人公のみでレベルで新技を覚えるわけではない(レベルと独立したスキルポイントがある)ほか、武器や防具を無理して生成しなくても問題ないため、RPGというよりはかなりアクションよりの印象。ここが評価が分かれる一番のポイントではないだろうか。

細かい不満として拠点でのファストトラベルが欲しかったかな。拠点の移動がダルイので…

あと武器などを作るための素材の入手方法がわかりにくいのも不満ではある。

総合して本当によかった。ゲームとしての完成度の高さは文句なし。RPG要素の欠如やストーリー偏重など尖ったゲームではあるのでやや人を選ばないこともないが、個人的には凄く良かった。エンディングの「月を見ていた」は泣けるし遊んでよかったと思わせてくれた(てかBGMも文句なし)。ストーリーとアクションの割合は7:3ぐらいだが、クリア後はアクションをやり込めるようになっているのでアクション好きはやってみてほしい。

でもクライヴには幸せになってほしかったな。。

 

格ゲー初心者こそ遊ぶべきストリートファイター6レビュー

 ケートロです。ストリートファイター6のレビューをしていきます。メモ書きのようなものになってはいますが是非ご覧下さい。

 ワールドツアーが格ゲーの導入としてあまりにも素晴らしい。自分の作ったアバターストリートファイターの世界を冒険していくという内容。イメージは格ゲー版龍が如くで、箱庭型のマップを探索し、メインストーリー以外に本作のプレイアブルキャラ(レジェンドファイター)に弟子入りして技を教えてもらったり交流したり、サブクエストやミニゲーム、食事に着せ替えなんかを楽しむことができる。道行く人とバトルしたり襲われたりして、戦うことでアバターを成長させることができる。

 ゲームをプレイする中でストリートファイターの世界になじむことができるほか、格ゲーの基本操作に慣れていくことができる。ミニゲームでは対空やコマンドを自然に学ぶことができるため、本当に最適なチュートリアルになっている。また、レジェンドファイターに教わった必殺技は自由にセットし使うことができるほか、それ以外の通常技もレジェンドファイターのモーション(スタイル)から好きなものを選ぶことが出来る。ルークスタイル×波動拳みたいなことができるのも魅力ではあるが、それ以上に自分に合ったスタイル、ファイターを見つけられることが大きい。「ルークスタイルが手になじむからルーク使おう」みたいな感じで、実際の対戦で使うキャラを選びやすくなる。それこそ格ゲー初心者はどのキャラを使うか選ぶのも大変だが、このキャラ選びの導線が引かれていることも強く評価したい(自分はディージェイスタイルが使いやすかったのでしばらくディージェイ使いになります)。使ったスタイルはレベルとともに戦闘で成長されられるので、いろんなスタイルを使ってみたくなるのもポイント(いろいろ使わないと戦闘に飽きてしまう)。装備変更やスキルツリーによる成長要素含め、アクションアドベンチャーゲームとしてもある程度楽しめるものになっているし、初心者もここからオンライン対戦にいくことができるだろう。

 気になる点としては終盤の難易度の高さでテクニック以上にレベル上げなどの育成が重要になっているところ。またレベル上げやスタイルのレベル上げといった育成自体がかなり大変であるところである。加えてムービー中のアバターの表情が結構変わったり、「・・・」という台詞なのかよく分からないものが挿入されることで、アバターが喋らないことにかなり違和感が出ていることも気になった点だ。総じてストーリーそのものがすごく面白いわけではなく、あくまでゲームプレイを楽しむものであるということは留意しておきたい。

 実際の格ゲーシステムも面白い。このゲームは弱中強攻撃を基本として、コマンドによる必殺技やゲージを使った特殊行動を駆使し、相手の体力を削りきることが目的となる。まずゲージシステムが面白い。本作はスーパーアーツ(超必殺技)を使うためのCAゲージがあるが、それ以外の特殊行動の全てがドライブゲージに集約されているので分かりやすい。このおゲージを消費することで攻めのドライブインパクト、守りのドライブパリィ、従来のEX技にあたるオーバードライブといった強力なシステムを使用できるが、このゲージは最初から満タンになっているため、序盤からガンガン使うことができる。そのため最初からアグレッシブなバトルができるのは良い点。ゲージは攻撃を当てると増加し防御すると減少するため攻め有利のシステムになっているのも良い。ゲージを使い切ってしまうとバーンアウトという弱い状態になってしまうため、ゲージ管理も重要になる。格ゲーガチ勢ではないが、それでも今作のシステムは素晴らしいと感じる。

 また、初心者に向けた配慮が最高。何といってもモダンタイプという新たな操作モードが追加されたことが大きい。モダンならコマンドを入れず、ワンボタン+方向キーで必殺技が出せる。これまでの格ゲーは対戦の前にまずキャラ固有のコマンドを覚えないといけない敷居の高さがあった。これはFPSでいう「銃を構えて撃つことも難しい」みたいなもので初心者からすると厳しい。そもそも試合になる、戦いの土俵に立つことすら難しいのは大きな問題になっていた。今回のワンボタン必殺技はめちゃくちゃ大きいだろう。またもう一つの障壁であるコンボも、モダンにはアシストコンボというシステムがあり、R2ボタンを押しながら□orXor○ボタンを連打することで簡単にコンボができる。こうしたボタン連打コンボは他の格ゲーにもあるが、本作は3つのコンボを使い分けられることが大きい。ゲージ消費なし、ちょっと使う、結構使うの3つがあり、後ろ2つはCAゲージがたまっていれば超必殺技までつなげてくれる。正直ボタン連打コンボが1つだけだと物足りなくなってしまうが、3つあればこれだけでも十分満足できるし、ゲージ残量や状況に応じたコンボ選択も楽しめる(どれくらいのコンボが出来るかはキャラによるが、EX技も入れてくれるのでで十分楽しい、難しいコンボをしなくてもしっかり火力を出せるのが大きい)。格ゲーの楽しさの根幹はコマンドで必殺技が出せたことの喜びではなくその先の駆け引きの部分である。そういった本当の楽しさを気軽に味わえるようになったのは格ゲーにとって本当に大きいことだと思う。

 

 ということでストリートファイター6でした。まだまだ遊び足りないのでまた言いたい点があれば書きます。では。

 


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バイオハザードRE4がいかに神ゲーか記す【レビュー】

 どうもケートロです!

 今回は2023年3月23日に発売されたバイオハザードRE4をレビューしていく。

 本作の完成度の高さはプレイしたほぼ全ての人が感じているだろう。その魅力について迫っていくことにする。

 なお、先だって私のチャンネルでレビュー動画をアップしている。画面が少々見づらいものになってしまってはいるが、音声のみで楽しめるものになっているため、是非ご視聴していただきたい。なお、今回の内容と動画で話した内容の多くが重複するが、ネタバレを含むストーリーについての簡単な感想や追加されたマーセナリーズに関する追記を行うのでご了承いただきたい。


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本作の概要

 本作は2023年3月24日に発売されたサバイバルホラーゲームの金字塔「バイオハザード」シリーズの作品である。2005年に発売された伝説的神作「バイオハザード4」のリメイク作で、主人公の大統領専属エージェント、レオンがある教団にさらわれた大統領の娘アシュリーを助け出すために奔走する、という物語である。

 原作のバイオ4はマンネリ化していたシリーズからフルモデルチェンジを果たした作品で、従来の固定カメラ、ラジコン操作からTPS視点に刷新し、ゲームシステムの軸もリソース管理などのサバイバルからアクションへと大きく変化した。また、それまでのTPSに、銃を構える際にカメラが主観視点のようなものになる「ビハインドビュー」を導入したことで、ゲーム業界に革命を起こした。バイオ4はその功績もあってか2005年のGOTYを受賞するという快挙を成し遂げた。(その次の日本ゲームGOTY受賞は2017年のゼルダの伝説ブレスオブザワイルド)

 そんな希代の名作を現代にほぼ完璧な形で蘇らせたのがバイオハザードRE4である。ここから本作の良い点について述べていくが、その中で同じくリメイク作であるバイオハザードRE2を多少引き合いに出す。しかし、私はRE2をストーリーの半分程度しかプレイ出来ていない。RE2のゲームシステムに対する理解が出来ていると考えてはいるが、クリアしていない点についてはご了承いただきたい。

 良い点 完成度の高い戦闘アクション

 TPSの戦闘は言うまでも無く面白い。原作の時点で伝説になっていたわけだが、本作は現代に合わせて大きく進化している。原作に残っていたラジコン操作感は消え去っている。

 RE2はサバイバル要素が強く、弾薬に全く余裕がなかったため、ガンガン敵を倒して爽快感を得ることはできなかった(そういうゲームでないというだけでそれが悪いわけでは全くない)

 本作はアクション寄りのTPSシューティングにシフトしたこともあり、ある程度弾薬に余裕がある。敵を倒すと弾薬クラフトの素材になるガンパウダーや弾薬そのものがドロップすることがあるほか、拾える弾薬も多い。そのため敵をガンガン倒す爽快感を味わうことができる。本作は武器の種類も多いため、それらを使いわけて戦うのがシンプルに楽しい。本作は敵を銃で怯ませると体術を使うことができ、弾薬を節約することができるのもポイントである。この辺りは原作でもそうだったが、体術一撃で倒せるとは限らないようになっていることに注意が必要である。

 また、本作でキーになるのが「ナイフ」である。原作のナイフは弾薬の節約程度にしかならなかったが、本作では耐久値が設定された代わりに非常に重要な立ち位置になっている。先述の通り本作は原作に比べて体術の威力が下がっているわけだが、そこでとどめを刺すために使うのがナイフである。倒れた敵にとどめをさしたり、背後からナイフを刺してステルスキルをしたりすることができるほか、敵の攻撃をパリィで弾くことも出来る。パリィは簡単ではないものの、これまで近づかれたら終わりだったところにこれが追加されたことは大きな進化であっただろう。アクション性が飛躍的に高まっている。

 敵に囲まれるとかなり厳しく、難しさ自体も難易度スタンダードでもなかなかに高めではあるが、だからこそピンチになりにくい位置取りや武器運用など、頭を使うことが重要になっているのは非常によいと感じた。

 良い点 豊富なロケーション

 原作でもあった要素ではあったが、本作のロケーションの豊富さは驚嘆に値するだろう。ただTPS視点で銃を撃ち、敵を倒して進んでいく…というだけではなく、本当に様々なアクションを楽しむことができるのだ。例えば、

・ナイフのみで進むステルスパート

・仲間のルイスとの籠城戦

・船に乗り巨大な魚にモリで攻撃したり探索したりする

・アシュリーを守りながらの戦闘

・アシュリーを操作するパート(後述)

・トロッコに乗りながらの戦闘

 これらメインのゲームプレイとは異なる操作を要求するパートを差し込むのは、近年のアクションゲームの流行りになっていると感じる。個人的に最近遊んだのはベヨネッタ3であり、来るFF16も召喚獣バトルがそれにあたる。この「単純に使えるアクションや技を増やすのではない」飽きさせない工夫は素晴らしく、今後も様々なアクションゲームに導入されていくだろう。

 他にもバイオらしいちょっとした謎解きやミニゲームの射撃場がある上、各種ボスバトルも多彩だ。原作おなじみのボスとの新たな戦闘はやはり興奮させる。特に原作ではQTE方式だったクラウザー1戦目が、ナイフのみで戦うパートに刷新されていたのは感動した。

 良い点 ホラー・探索要素について

 バイオハザードにおいて外せないのはホラーと探索の要素である。しかしながらアクションとホラーはトレードオフの関係にあり、その両立はバイオハザード永遠のテーマになっている。

 原作ではそれまでのシリーズから大きくアクションに振ったことで人気を得た反面、やはりホラーとしては物足りないものであった。RE2はホラーに振った分、ガンガン敵をなぎ倒すような爽快感を味わえるアクションではなかった。

 これらが悪いわけでは全くないが、本作はアクションとホラーを両立しようとする気概を感じた。そもそもにおいてグラフィックが超強化されたことは、怖さや不気味さを向上させている。また、RE2のように暗がりを懐中電灯を使って進むシーンもあり、怖い空気感を演出することができている。

 そして注目しなければならないのがアシュリーを操作するパートだろう。ここの特徴はなんといっても「攻撃できない」ことである(当然エージェントでもない一般の女子大生が銃を使って戦えるわけがない。もちろん。) 人が恐怖を感じるのはどういった時か、と考えると、私は「抵抗できない状況でやばい奴に追いかけられた時」だと思う。この「抵抗できない」というのが重要で、いくら怖いやつが襲ってきても。レオンなら銃で戦えるし倒せるのでそこまで恐怖を感じない。その状況ではお化け屋敷のように驚かせたときぐらいしかホラー要素をだせない。

 RE2では弾薬の数を制限することで、「弾ないのに敵に襲われる恐怖」を生んでいたが、戦えないアシュリーで敵から逃げつつ探索していくのは本当に怖い。このパートだけで十分恐怖を感じれるくらいのものになっていた。暗がりや空気感の作り方、物音の立たせ方などは流石といったところだ。

 加えて、本作の探索要素にも言及したい。本作はRE2のように警察署などの箱庭のようなマップを探索してアイテムを集めるのではなく、一本道に近いプレイフィールになっている。しかし探索の要素もしっかりある。特に注目したいのがトレジャーの要素で、マップ上に隠された宝を探し、手に入れることができる。それらは武器商人のところで売却することができ、そのお金で武器購入や改造をすることができる。この武器強化も他シリーズ作にない本作の特徴であるわけだが、つまりお金は非常に重要である。  

 探索がゲームプレイにダイレクトに影響を与えるほか、宝の位置はマップ上に表示させることができるため、探すのに特段ストレスもない。この探索の要素も面白いものであるだろう。

 良い点 ある程度充実したやり込み要素

 ここに関しては原作から劣化した部分もある(後述)が、本作で触れるべき重要な点だろう。そもそもにおいてバイオハザードシリーズは基本的にクリアまでの時間がそれほど長くない。大体のゲームはクリアに20時間以上かかるわけだが、バイオハザードでは長く見積もっても15時間ぐらいがせいぜいだろう。もちろんそれでも十分な満足感を得ることができるが、バイオは長く遊びたいユーザーに向けてやり込み要素をしっかり導入している。

 その代表例が周回プレイである。クリア後の高難易度モードを遊んだり、その上でクリアランクを高めたりすることで隠し要素が開放され、さらにゲームを楽しむことができる。無限ロケットランチャーなんかが有名なわけだが、本作もその要素はしっかりと継承されている。クリア時間が短いからこそあるリプレイ性こそがバイオの重要な部分だ。無論周回しなくても問題なく楽しめるため、時間がないという方にもおすすめできる作品だ。

 他にも実績の解放や武器の改造などやり込めることはいろいろあるため、ガッツリ遊びたい方も満足できるだろう。

 加えて先日配信されたマーセナリーズも大きなやり込み要素である。これはシリーズおなじみのミニゲームで、時間内に敵を倒してスコアを稼いでいくものだ。プレイアブルキャラはレオンの他にルイス、クラウザー、ハンクが存在し、それぞれ使える武器が異なるほか、ゲージをためると使えるバレットアーツという強化状態も異なる。本編とは異なるTPSアクションを楽しむこともできるため、ぜひ遊んでいただきたい。ルイスを操作できるのは恐らく初であるし、クラウザーは原作マーセナリーズの弓を使う秋ションからナイフ中心の近接戦メインに変わり、デビルメイクライさながらのアクションを楽しめるためおすすめである。

 気になる点 一部原作の要素がカットされている

 ストーリー中で特段なにかがカットされていることはない(はず)だが、クリア後の要素についてはなくなっているものがある。代表的なものはエイダを操作することができる「THE ANOTHER ORDER」である。これはエイダを操作するという新鮮さが味わえるだけではなく、本編を補完するストーリーにもなっていた。原作と本作でエイダの動きも変わっているはずなので、DLCにてぜひ実装していただきたい。原作のマーセナリーズでプレイアブルだったエイダとウェスカーがいないことや解析情報から実装はほぼ間違いないと思われる。加えて原作に登場した某最強隠し武器も復活させてほしい。

 気になる点 ストーリーの説明不足

 本作は原作のストーリーを尊重しながら描写を変化させている。クラウザーとの別れやルイスの設定の変化など、その完成度は非常に高い。レオンやアシュリーを好きにならない人はいないだろう(多分)

 しかしながら説明されていないものや設定が多いのは気になる点だ。特にクラウザーは原作以上にレオンと深い繋がりがあるようにみえるのだが、過去のエピソードがほぼ描かれないので、ユーザーからすると「誰?」となってしまう。RE2未プレイの人が「エイダって誰?」となるのは仕方ないにしても、クラウザーについての描写はもっと細かくてもよかったのではないか。原作以降に発売された作品で描かれたレオンとクラウザーのストーリー「オペレーション・ハヴィエ」も存在が示唆される程度になっている。せっかくクラウザーとの別れがよかっただけに非常にもったいない。この辺りもDLCで補完していただけると嬉しいが出来れば本編中に描写していただきたかった。他の明かされていない設定もDLCや設定資料集で補完があると嬉しい。

 ここまで書いたが、全体的に本作のストーリーのクオリティは非常に高い。特段ストーリーが悪い点になっているわけではなく、そもそもバイオにおけるストーリーはゲームの軸ではない。気にするものでもないだろう。

 まとめ

 本作「バイオハザードRE4」は伝説的な原作のリメイクという難題を見事乗り越え、原作の体験や興奮を現代に完全に蘇らせた。原作ファンはその進化や原作愛に酔いしれ、初見のユーザーも次世代のAAAゲームとして、TPSとして充実した体験を得ることができることは間違いない。ホラーが苦手な方も問題なく楽しめるため、すべてのゲーマーに遊んで欲しい作品になっている。

 是非遊んでほしい。

 

龍が如く維新極について【雑談】

 どうもケートロです!

 今回は先日クリアした龍が如く維新極についてです。クリアから時間がたち、動作安定のアプデが入ったとのことです。

 このゲームへの不満は動作面がほとんどだったので今更レビューするのもなぁと思ったので、簡潔に感想をまとめます。

 良い点

 ストーリー。相変わらず先が読めないかつアツイ物語は人を惹きつける大きな魅力です。歴史ものである程度史実に基づきながらも良い感じに変えている辺り、ほんと上手いです。またキャラの魅力も健在。歴代龍が如くのキャラの配役もお洒落であり、本作の新規キャストもしっかり噛み合っている。 

 バトル。最初はかなり地味な印象で微妙かも?となったが隊士カードが来たら化けた。マジでおもろい。ハチャメチャかつ爽快で楽しい。極で通常戦闘に実装したのは英断でしかない。あとボス戦が楽しい。

 サブコンテンツ。ストーリーつきのサブクエに加えてミニゲームも充実(お座敷遊び全然クリアできん)遊べることがめちゃくちゃたくさんあるのは良い!

 気になる点

 グラフィック。ダメじゃないしメインキャラの顔グラは最高峰。ただ他の部分はPS5にしてはややイマイチでリマスターの域を超えていない。(実際海外では極じゃないしいちから作り直しているわけでもないのでしょうがないかも、それで極をつけてるのはユーザーファーストじゃないけど)

 一部システム面。個人的にロストジャッジメントでできたマップからのファストトラベルができないことと、何故かあるスタミナの概念のせいでずっとダッシュしていられないことで、移動がかなり面倒になっているのが残念。

 ストーリーの最後、ネタバレはさけるがなんか煮え切らない。なんで死んでないん?とかそれどういうこと?とかなりながらそのまま終わってしまう。つめが甘く、説明不足な印象。

 (動作面。アプデで改善された(らしい)ものの、プレイ時は安定しなかった。ムービー時にバグったのが印象深い。PS5でこれかぁとは…)

 以上です。全体的には十分面白く、やっぱストーリー面白かったですね!

 あと装備品のせいでずっとヒートアクションを使えなかったのが心残りです。平常心の手拭い許さん。

 それでは!

 

 

ファイアーエムブレムエンゲージは個人的傑作【レビューまとめ】

 どうもケートロです!

 今回はファイアーエムブレムエンゲージのレビューをしていきますが、発売から時間が経っているので簡潔に要点を記していきます。

 ファイアーエムブレムエンゲージは2022年1月に発売されたシミュレーションRPGです。

 このゲームは前作「風化雪月」から真逆といっていいほどにゲームデザインが変わっており、一部ファンからは否定的な意見があがっています。しかし、このゲームが面白くない、なんてことは全くありません!

 前作と比較するとそのギャップに面を食らってしまうかもですが、このゲームは「覚醒」以降の流れを受け継いだ優れた作品に仕上がっています。

 早速まとめていきましょう!

 

 ストーリー

 ストーリーが薄いと散々言われているわけですが、別にそんなことはないと思います。確かに前作は分岐式でシリアスかつ重厚なものだったので、それと比べると…みたいなことはあるわけですが、そもそも前作とは方向性が違うわけで、本作は王道ファンタジーものになっています。主人公の神龍が仲間との出会いや別れを繰り返しつつ、邪龍を倒すために冒険するストーリーは、しっかりとアツくなることができます。戦記ものではないですが特に後半はまさかの展開や待望の仲間加入もあり、興奮しっぱなしでした。メインキャラである王族4人を初めキャラの魅力も健在で、個人的にはとても楽しめました(ちなみにキャラが記号的で魅力がないという意見もありますが、これは前作におけるメインの級長以外の生徒もストーリー内で多くの台詞があることや支援会話の膨大さ、設定の細かさなどのギャップと、本作のキャラが第一声からキャラづけがすぐわかるようになっている(金持ち、僕っ子、パリピなどなど)に加えそれが尖っていることによってキャラが浅く感じてしまうことが原因になっていると思います(メインキャラ以外は風化雪月以前と同じく加入時以外ストーリー中の台詞がほぼない)。実際は支援会話などをしっかり見るとどのキャラも魅力的で、使っていくうちに愛着が沸くと思います。良いキャラ多いですよほんとに)

 1ルートのみでストーリーが長すぎることもなく、シリアスになり過ぎないとても丁度いいものでいいストーリーだとは思いますが、序盤は展開が読めてしまう(こいつ死ぬな、と思った奴がしっかり死ぬ)ことと、世界観の深掘りが(前作のとんでもなさに比べると)少し足りないことが気になったポイントです。紋章士関連や神龍があがめられているわけなど世界観の設定はいろいろあるはずなのでDLCや資料集での補完に期待したいです。

 ゲームシステム

 私はSRPGガチ勢ではなく、難易度ノーマルかつカジュアルでクリアしているので細かいところまでいう資格があるのかといわれるとなんともですが、とはいえかなり完成度が高いと感じています(前作よりバランスがいいと評判)。

 復活した3すくみには新要素「ブレイク」が追加され、より重要なものになりました。それに本作の要たる紋章士が加わり、SRPGらしからぬド派手で楽しいものになっています。だからといって紋章士があればヌルゲーになるのか、といわれるとそんなことはなく、むしろ紋章士を活用しないと上手く戦えないようになっているところにゲームデザインの美しさを感じました。そもそも歴代主人公や人気キャラである紋章士を用いているだけで楽しいのにすげえ。ちなみに難易度はノーマルだと高くないので初心者も楽しめます。

 本作は育成の面白さも図抜けています。そもそも本作のキャラはどれもしっかり成長しますし、覚醒と同じく無限にレベル上げができるため好きなキャラを最強にできます。また、紋章士から強力なスキルを継承することも可能であり、どのキャラにどんなスキルをつけるべきなのか、どの紋章士をつけるべきなのか考えるのが非常に面白いです。連戦マップなんかもあるので育てたキャラで挑む場所も用意されています。

 他にもキャラや紋章士との支援をあげたり、武器を強化したりなどいろいろな育成要素があるのがよかったです。遭遇戦の敵が強いうえ出撃枠が全編通して少ないため2軍落ちしたキャラを育成するのが難しいのだけは残念ですね…

 ちなみに本作にもアドベンチャーパートのようなものがあり、拠点の「ソラネル」を探索したり、キャラと交流したりすることができますが前作ほどの重要性はありません(スルーしても問題ないレベル)。前作はアドベンチャーの比率が多く、それが作品の魅力になっている一方、ゲームテンポの悪さにもつながっていました。特に後半はダレてくるし、とはいえスルーもできない重要度になっていたので、ただバトルをしたい、ストーリーを知りたい、という人は不満に感じていたのではないかと思います。私も正直だるくなっていました。本作はその比率が下がったので個人的にはいいと感じました(個人差あり)。支援会話が前作よりやや短くなったのも個人的にはサクサク読めることで、支援会話を回収してランクをあげることへの面倒さが緩和される良い点だと思っています

 グラフィック

 Switch史上最高峰といって過言ではないグラフィックは見過ごせません。前作からもかなり進化しています。特にムービーシーンはあまりにも鮮やかすぎて見とれてしまいました。ムービー明けの会話シーンの背景が逆にチープに見えてしまうぐらい。

 Switchでもここまでのレベルが出せるのか・・

 また、何といってもキャラのモデリング、これがとんでもないです。実際のゲーム映像をみるのが手っ取り早いわけですが、ものすごく作り込まれています。ヤバいです。

 加えて、戦闘シーンのモデリングも過去作から進化しており、戦闘シーンを見ているだけで楽しめるようになっています。SRPGはアクションより少しダレやすい部分があるわけですが、本作はそれが全然ないです。RPGがハマらない人にも遊んでみてほしいです。

 

 ということでエンゲージのレビューでした。本作は個人の感性にぶっささる作品で、今年遊ぶゲームのなかでも上位に挙がると確信しています。とはいえファイアーエムブレムに何を求めるのか、キャラの魅力なのかシリアスな戦記モノなのかゲームシステムなのかによって評価が変わる作品であることも事実です。FEは作風が変化していっているシリーズではありますが、前作でシリーズにハマった、という人は合わないかもですねー

 ただ本当に面白いしストーリーも全然悪くないので、キャラデザがちょっと…とかSRPGって難しそう…とか考えている人も是非遊んでほしいです。

 個人的傑作、それでは!